小学校教師をしています。大学では民俗学を専攻しており、日本各地に伝わる信仰や霊的な文化に関心を持ってきました。 その経験から、現代の霊能力者の在り方や、占い・祈祷といった行為が人の心にどのように影響を与えるのかに興味を持ち、このサイトを通して情報発信をしています。
「遠く離れた者同士が、見えないつながりによって互いに影響を及ぼし合う」。これは民俗学の世界では、精霊信仰や祖霊の加護といった言葉で語られてきた現象ですが、量子物理学の分野でも同様の考え方が徐々に注目されつつあります。それが「量子もつれ(エンタングルメント)」です。
たとえば、「自分の思いが相手に通じた」「虫の知らせがあった」などの体験を持つ人は多いでしょう。それらが単なる偶然ではなく、ある種の“非局所的なつながり”であるとするならば、そこには現代科学と民俗的直観が接点を持つ余地があるかもしれません。
「ベル不等式の破れ」は,素朴な古典的世界観(実在論)からの決別が必須であることを強く示唆し,その後の量子力学基礎論に大きな影響を与えた,またベル不等式論文により,量子力学には古典力学では記述できない「非局所相関」が存在することが強く示唆された.このような非局所相関は現在では「量子もつれ」と総称され,ベル不等式論文以降特に1980年代から量子情報処理の研究においておおいに注目されることとなった.
加藤岳生. はじめに (< 小特集> 量子もつれ). 日本物理学会誌, 2014, 69.12: 834-835.
この「非局所相関」という考え方は、民間信仰における“念”や“気”のやりとり、さらには霊的存在との交信といった伝承にも近いものがあります。民俗学が扱ってきた「目に見えない影響力」は、いまや科学の言葉で再解釈されようとしているのです。
現代では霊感を単なる超自然的能力と捉えるのではなく、次のような科学的視点から分析する動きが広まっています:
現代科学の視点:脳と感覚の進化 一方で、近年の脳科学・心理学・量子物理学などでは、霊感とされてきた現象に対して次のような視点が提唱されています。つまり霊感は、“非科学”ではなく、“未科学”の領域として徐々に研究が進んでいるのです。
- ミラーニューロン:他人の感情や状態を“無意識に読み取る”神経機能
- 松果体(しょうかたい):古代では「魂の座」、現代では光と概日リズムを調整する内分泌器官
- 直観の神経科学:熟練した人ほど脳の“予測回路”が鋭敏で、瞬時の判断が可能になる
- 量子もつれ理論:離れた存在同士が瞬時に影響し合う現象と霊的共鳴の類似性
霊感の発達に役立つ古代の知恵と現代科学
民俗学の中で受け継がれてきた直観的・霊的感性は、量子力学の「非局所性」や「観測の揺らぎ」、神経科学の「予測脳」といった理論と、意外な共通点を見せ始めています。「未科学」というラベルのもとに眠っていた知恵が、再び脚光を浴びる時代に入ったのかもしれません。
私たちが“見えない世界”とどう向き合ってきたか。その歴史をたどる民俗学の知見は、量子時代を生きる私たちに新たなヒントをくれるはずです。
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